昨夜のこと、21MHzと18MHzのFT8でジンバブエと交信しました。
それなりのパイル状況だったので、無駄かと思いつつ呼んでみたところ案外あっさりピックアップして頂けました。
そして、こちらの信号は意外に強く届いていました。アフリカはこれで三ヶ国目でしょうか。
コロナ禍に無職で楽しめる趣味に、FT8なアマチュア無線がかなり活躍してくれた半年少々です。
昨年の暮れ頃から始めたFT8、季節によって開ける時間帯が随分と変るものだなぁと最近思っています。
夏場の方が飛びやすいのかと思っていたら、それほどでも無かったり。
あと、上級免許しか出られない14MHzはもっと遠方が聴こえるものかと思っていたのですが、コンディション次第では21とか18MHzの方が聴こえてきたりで。
これでは上級資格の意味が無いよなぁと思えたりです。自分は3級の免許しか所有していいないのですが、これで十分に思えてしまい。
実際50W出力でも電波障害は若干ありまして、これ以上の出力は望んでもいませんし。
Twitterで他の局長さんの運用状況をチェックすると、タワーにビームアンテナを乗せられている方はやはり無敵に近い様子です。
自分のアンテナでは全く聴こえもしない海外の局と交信していたり。まぁこればかりは仕方が無いのですが。
ただ、マンション1階というロケーションの中では、自分のアンテナはかなり頑張っている方にも思えます。
バルコニーがある分、アンテナの長さだけはそれなりに伸ばせられるのと、限られた敷地内で目一杯長いアンテナを設計したのは結果的に意味があった様です。
バラン以外の部材はローカル局さんから頂けたものばかりですし、ほとんどお金が掛かっておらず。
以下はうちのダイポールで交信出来た地域や、その特性です。(全てFT8)
【7MHz】
アジア、オセアニア、北米、南米。
50MHzのエレメントの先にトラップコイルを付け、短縮率50%くらいのエレメント。冬場の夜はハイバンドが静かなので、そのタイミングではメインなバンド。国内交信だけで構わないのなら1Wの送信出力で全都道府県カバー出来ると思います。しかし、短縮率が高い為、使えるバンド幅はかなり狭いです。FT8だから許される仕様。雨が降ると中心周波数が大幅に下がり、手動のアンテナチューナーで合わせています。
【18MHz】
アジア、オセアニア、北米、南米、ヨーロッパ、アフリカ。
28MHzのエレメントの先にトラップコイルを付け、ほぼフルサイズに近いエレメント。
21MHzより開けている時間は長く、飛びは21MHzと大差無し。雨にも強し。
【21MHz】
アジア、オセアニア、北米、南米、ヨーロッパ、アフリカ。
フルサイズのエレメントで自分のメインなバンド。モノバンドで行くなら21MHz一択。18MHzよりエレメント長が僅かに短いので、それも集合住宅向けかと。
フルサイズですのでバンド幅はそれなりにあり、音声通信も可能です。
【28MHz】
アジア、オセアニア、北米、南米、ヨーロッパ、アフリカ。
フルサイズのエレメントでたまに利用するバンド。
季節によって癖があり冬場は静かですが、夏場は時間帯によって21MHzよりも元気。
【50MHz】
アジア、オセアニア。
夏場の開けている時間帯にはヨーロッパを呼ぶJAのパイルが見えますが、こちらからヨーロッパは全く見えず。タワーにビームが無いと難しそう。高層階なら何とかなるのかも。
元旦の深夜の雪でダイポールの調子が悪かった際、試しに使った5バンドのモービルホイップ、この7MHzで北米と繋がったのは驚きでした。
過去に幾度か綴りましたが、屋外型ATUは試した結果が残念でした。同調したアンテナには敵いません。下手をするとモービルホイップにも負けるかもです。
雑誌では特集されがちな魔法の箱ATU的な扱いなのですが、最後の最後の手段と考えた方が良さそうです。
リグからすればSWRが下がりますが、エレメント上では送信時にATUの有無は関係無いハズです。例えばATU無しでSWRが4の場合、エレメントから放出される電波は64%くらいかと。SWRが6ですと49%しか放出されません。
また、アースやカウンターポイズの扱いでハマる可能性も大です。
集合住宅の小さなベランダでアンテナを設置するのであれば、自分でしたら市販の多バンドなV型ダイポールを選びそうです。
短縮率が高いので調整はかなりクリティカルだと思いますが、NanoVNAがあればかなり楽に調整可能かと思います。
若しくは市販のバランを利用し、先ずはモノバンドのダイポールを製作するのが良いと思います。
短縮率50%の21MHzなダイポールでしたら、両エレメントで4m未満ですし、工夫すればベランダにも何とか収まるかと。
何れにしてもNanoVNAがあると、何かと重宝します。
しかし、こればかりはその環境で試してみない限り結果が分からなく。給電点やエレメントの末端が建物から少し離れるだけで、SWRだけでも結構違いが出たりで。
費用対効果で考えると、やはり自作ダイポールをNanoVNAで追い込むのがオススメです。
手間と知恵が必要ですが、やり甲斐はあります。