一週間ほど前のこと、台所の小さな窓の網戸に謎の虫がへばり付きました。
曇りガラスの向こうには小さなセミらしきシルエット。
そして「チッチッ」と舌打の様な鳴き声。
これは何という蝉だろうか?
代表的な蝉の鳴き声は自分も耳に残っているのですが、この中途半端な鳴き声なのは今まで気にしたことも無く。
自分の知っている蝉の鳴き声はどれももっと豪快です。
しかし、今年はその豪快な蝉の鳴き声も少ない様子。自分が気付いていないだけなのかも知れませんが、この舌打の様な鳴き声ばかりが自宅周辺でしばらく響いていて「つまらないなぁ」と。
これが、検索したところ「チッチゼミ」という蝉らしいです。中途半端に無くからいままで気付かなかったのかな?
豪快に鳴く蝉がこの夏は少ない様子な件をTwitter等で確認したところ、この夏は暑過ぎて蝉が直ぐに死んでしまっているのでは?との意見も。
確かに、それも一理ありそうで。暑過ぎると蚊も少ないというのは体感的に知っていましたが、蝉でもあり得そうだなぁと。
一昨日のこと、真昼間に日向の歩道を歩いていたら、実際に自分もしんどくて。これ、背広の上下で歩いていたら倒れるんじゃないか?と思う程で。
夏なのだから少しは肌を焼いておこうと、敢えて日当たりの良い道を歩いたのが馬鹿な真似でした。やはり昔と何か違う気候のようです。
今時、猛暑でも背広を着なくてはいけない人というのは、かなり気の毒です。
話が飛びます。
昨日は安倍首相の辞任なニュースがホットでした。
その会見では色々と考えさせられました。
会見の二時間以上前には既に辞任の意向がニュースになっていましたし、半日後のニュースでは与党の幹部さえ事前に知らされていなかったそうで。
首相の会見一時間前の時点では、政権に関わる重要な方々へのインタビューがあり「さっき本人から連絡があって驚いた」的な発言も。
本人が発表する前に正直に答えてしまうのは良いのか悪いのか分かりませんが、一時間後に事実が分かるなら本人の口から言わせてあげた方が良かったのになぁとも思えたり。
「辞任のじの字も考えていない」とか「解散のかの字も考えていない」とか直前まで言っておきながら、それをやってしまう場面も過去には多かったですし、それが政治の残念な場面でもあるよなぁと。
状況とか立場とかがあっても、平気で嘘が許される風潮というか。
ただ、国際政治では敵を欺く(あざむく)手法として、それくらい出来ないと駄目なのかもで。日本は馬鹿正直すぎて、それが下手とも言われていたり。
かといって、欺くのが外交でも国内の政治でも当たり前になってしまっては、その発言を一々疑ってしまうことになるんだろうなぁと。
安倍さんについては、色々とグレーゾーンなニュースや出来事が実際に多かった感です。昔だったら黙認された様な出来事だったんだろうなぁと思いつつ。
在任期間が長いと、色々と浮き彫りになってしまうんだろうなぁとか、毎年のように国のトップが代わってしまっては海外からも笑われてしまうし、それよりはマシなのかなぁとか。
しかし、このコロナ禍で存在感が薄いというより失策の方が目立ってしまった感です。海外でしたら、社会が滅茶苦茶になっていたかもで。庶民のモラルで何とか秩序が保たれていたのかなぁとも。
ドイツのメルケル首相は一度の会見で、国民を納得させられる信頼性もあったりでしたし。
「阿部やめろ」なTweetも多かった数ヶ月です。
居ても居なくても同じな首相な状況が続いていたので、仕方ないよなぁと思ったりでした。
ただ、昨日の会見後は世の中が同情論に傾いた様にも思えます。
自分もその一人なのかも知れません。新卒で七年勤めた会社を辞める際、自分も胃潰瘍と十二指腸潰瘍の併発で仕事どころでは無かったもので。
それまで至って健康体で、無理な仕事っぷりや平気で上司にも噛み付く様なサラリーマンでした。それでも同期の中では若くして本社の中枢部まで突入していて。
人の痛みを知らなかったから、あんな大胆な真似が出来ていたんだろうと今では思います。結果は体調不良であっけなく。
退職の意思を伝えても、社内では猛反対に遭っていて。辞めるに辞められない数ヶ月だったりもしました。身内からも猛反対でした。
この環境に居る限りは慢性病になってしまう。それだけが理由で何とか辞めさせてもらい。
ただ、自分もあの当時、体調不良なんて理由はなかなか言い出せなかったです。
安倍さんの辞任劇で、ちょっと思い出してしまいました。
五輪招致もアベノミクスも無理はあったと思いますし、その後の想定外の流れで負の遺産になり兼ねず。
百年に一度の確率に出くわさなければ、ソコソコ上手く終えられたんだろうと思ったりです。
ただ、日本の風土はそもそも天変地異な自然災害に見舞われた歴史でもありますし、いつそれが訪れても対策がしっかりしているくらいの体制じゃないと、政府も脆い(もろい)ものなのかなぁとも。
与党と野党が入れ替わった前政権でも、東日本大震災でコテンパンにやられてしまった次第で。
あれがなければ続いていたのかもで。