伴奏

昨日のテレビ番組で、某公共放送の「のど自慢」の舞台裏を取材していました。
お昼の食事を紹介する番組なのですが、これまで観た中で一番興味深い展開でした。

まず、生演奏のバンドメンバーは地域単位で異なるそうです。ご当地のプロを採用しているそうで。呼び出されるのは年に数回。
日曜日の本番は00:15という中途半端な時刻からの放送で、メンバーもお弁当を食べる人と食べない人に分かれるそうです。自分だったら、トイレが近い男なので遠慮しておくでしょうね。

そして、前日の予選は四時間ぶっ続けの演奏となるそうです。参加者は250名。初見の譜面で250曲の演奏はリハーサルなど出来なさそうですし、凄いよなぁと。
レアな選曲であれば、聴いたこと無いのも含まれるでしょうし。流石プロというか。
取材の対象だった方はドラマーだったので、まだ何とかなりそうですが、ピアノといった音階を持つ楽器ですと、一つキー(音階)が異なるだけで、やたら弾き難かったりしますし。

二十年くらい前のCMで、海外のJazzピアニストが紹介されていました。初老のピアニストは数千曲のレパートリーを記憶しているそうで。
恐らく、その中の何割かはブルース系で、基本的なコード進行が決まっていそうですが、それ以外はJazzですと複雑な楽曲が多く。人間の記憶力の凄さを伝えたかったCMでした。

自分も大学時代に鍵盤で色々な曲をコピーしたりでした。聞き覚えのある難易度の低い曲であれば、コード譜だけで伴奏も可能でした。まぁ、かなりの条件付きです。
その後の社会人時代、一時期会社の社内バンドでベースを担当していた際は、歌謡曲からJazzまで色々なジャンルの曲を弾くことに。
そのバンド、初練習の前に課題曲だけ確認しておきまして。譜面など手元に無く、インターネットで探して落として。

1997年頃のインターネットはそういった情報がまだ揃っていない時代で、けっこう苦労しました。一番参考になったのは公開されたMIDIデータでした。(逆に現在ですと著作権関連で怒られそうですが)
MIDIデータですと譜面にも落とせますし、キーも簡単に変えられますし、音も確認出来ますし、トラックをOFFにすれば担当パートのカラオケにもなり。当時所有していた小さなMacは安価だったもののハード面は基本機能を全て揃えていて、シーケンスソフトさえ持っていれば万能選手で。(DOS/V系は何でもオプションでした)
バンドメンバーはプロ級の方も居て、色々と貴重な経験になりました。ただ、メンバーのレベル差はちょっと困ったりもでした。4ビートしか叩けないドラマーさんに8ビートを叩かせるとリズムが全くキープされなかったり歯切れが悪かったり。
音大のピアノ科卒の女性は演奏そのものは上手でしたが、コードを全く知らなかった様で苦労していました。

このバンドの唯一の本番は海外の社員を招いたパーティーでした。北米の外人さんがお客さん。(自分はその数ヶ月後に退職していまして)
練習した曲はソコソコ上手くいったり、会長がギターの演奏を気に入ったのでソロの曲を披露したり。それが自分と時々合わせていた曲だったのでドサクサに紛れて弾かせてもらったり。
更に、飛び入りの外人さんがマイクを持って歌い始めました。聞き覚えのあるワークソングです。ナット・アダレイで有名な。
自分も伴奏することに。ピアノの子は知らない曲だったようなので、自分が鍵盤を担当することに。ブルース系な曲なので助かった感ですが、会長に対して皮肉を込めた選曲だったのかとも。
本社が日本にあるセキュリティー企業、拘束時間等の労働条件がキツく退職者も多く。海外の支社でも同様らしく、日本人でも辛いのによくやっているよなぁと。

話を戻さねば。
のど自慢を観に行ける機会があれば、本番よりも予選の方に興味が湧いてしまいました。
しかし、予選の会場も応募制なのかな。謎

愛煙家だった歌い手さん

美声なのに愛煙家だった歌い手さんがちと不思議だったりです。思い出されるのが三人。

まず、山本潤子さん。ハイファイセットの楽曲が自分は好きで、今でも時々聴いています。
山本潤子さんの声とか丁寧な歌い方、毎度凄いなぁと。
煙草を吸っていてもあれだけの美声というのが、不思議な一人です。

続いて山下達郎さん。
90年代くらいまで愛煙家だった記憶です。当時週末の車で流していたラジオで「煙草を止めたら高い音まで楽に出せるようになった」と伝えていました。
元々ハイトーンまでしっかり歌い切れていた印象でしたし、煙草をやめたらメリットがあるんだなぁと。
山下達郎さんの80年代くらいまでの楽曲は自分も好きで、アルバムも数枚所有しています。ナイアガラ系なのもあってか、音の洪水感が素敵で。
ただ、ラジオ番組での批評はちょっと厳しく。友人経由から聴いたのですが「ドナ・サマーのマッカーサー・パークは嫌い」だそうで。自分が好きな曲を否定されるのはシャクなものです。(追記:うろ覚えです)
それ以来、ちょと嫌な奴のレッテルを貼ってしまっています。ただ、音楽性は凄いと思います。大瀧詠一に比べて、コンスタントに良作を生める能力も凄く。

最後はナット・キング・コールさん。
少しダーク気味な美声ですが、独特の柔らかさがあります。この方の歌を初めて聴いたのはバブル時代のCMでした。大磯ロングビーチのCM、使われていたのはスター・ダスト。
何ともロマンチックな映像と音で、CMを観るだけでうっとり気分。(以下の動画はCMと別物ですが同じ曲です)

大学生時代にお気に入りだったカフェレストラン(北綾瀬のパステル)でアルバムを流してもらったところ、チーフ(マスター)にもそのお父さんにも好評で、お店でも同じアルバムを置いてもらっていました。夏でも冬でも聴ける曲というか。
桑田佳祐さんのラジオ番組でナタリー・コールさんの曲をかける際「お父さんに顔が似てなくて良かったネ」と紹介されていました。
あと、深夜のB級映画で、たまたま観た作品にナット・キング・コールが主演されていたのがありました。何方かの自伝映画だったのですが、全くの駄作なものの動くコールさんは貴重な映像だったなぁと。
ピアニストとしてのアルバムも所有しているのですが、特に印象に残る演奏が無く、歌い手さんとしての才能が光っていた感です。

そんな奴、居ない

先ずは上記の動画をご覧頂きたく。
多くの方は存じぬ70年代後半のど派手な楽曲「ACT-SHOW」です。演奏はSPECTRUM。
こんな古い曲をBGMに踊る若いOLなど居るワケもありませんし、出社途中の決まったコスチュームというか、かなり無理な組み合わせです。
しかし、これは令和時代の偉大なる組み合わせなのかも知れません。
こんな奴は居ないと思うのですが、中には何かのキッカケで「何じゃこりゃ?」で目覚めてしまう方もいらっしゃるかと。

五十代に突入した自分の世代でもSPECTRUMの楽曲を存じている方は少ないかと。存じていてもせいぜい「スタンハンセンのテーマ」とか「IN THE SPACE」とか「ALBA」とか、当時のCM等のテレビ放映で定期的に流れていた楽曲の範囲かと。
自分が小学校の高学年の頃にデビューしたSPECTRUMでしたが、あまりにもぶっ飛んでいてリアルタイムでまともに聴いたことはありませんでした。
二人の兄も馬鹿にしていましたし、世間的には派手なコスチュームの色物バンドだった様子です。実際、当時の自分の周りではまだ歌謡曲に主権があってたので、たのきんトリオとか聖子ちゃんを聴くのが普通だったと思います。(一年ぐらい前後するかも知れませんが)
マセた連中は洋楽とかジャパニーズ・ロックを聴いていたのかも知れません。

そんなワケで当時は自分も「ハシタナイ音楽」と切り捨てていたSPECTRUMでした。クラシック・ピアノもリアルタイムでまだ習っていましたし、国内のどのジャンルにも属さず。
その数年後、川越(埼玉)から千歳(北海道)に引越した自分は川越の八百屋のマツダの部屋でコイツら(SPECTRUM)のFinal Liveを知ってぶっ飛びました。演奏が凄すぎました。
「こんなの今聴いて感動しているのは俺達くらいだろうなぁ」と。

夏休みや春休みになると自分は青春18切符で北海道から埼玉まで遊びに行くのが常でした。いつも泊めてもらっていたのが八百屋のマツダの家で。
親が暮らすお店とは離れになっている家だったので、中学時代から何でもやり放題で、煙草もお酒も治外法権のような場所で。
マツダはプロのベーシストを目指していて、マツダの兄もギターが上手で、青学の軽音系でバンドを組んでいるそうで。
自宅には大きなステレオと様々なLPがあったのですが、その中にSPECTRUMの全作が含まれていました。自分が最初に針を落としたのがFinal Liveでした。
もう、それから虜になったというか。

1984年の当時はCDが普及し始めたばかりの頃。SPECTRUMのCDはベスト盤のみ発売されていて、気になった1stとFinalに収まっていた幾つかの曲は自宅で聴けずじまい。既に解散してから三年も経過していて。
自分が大学を卒業する頃に当時のアルバムがやっとCDで復刻。1991年です。
全部の演奏がやっと聴けて、これはかなり嬉しかったです。レーザーディスクまで発売してくれて。

あれからずっとSPECTRUMを聴いている自分や音楽仲間ですが、こんな古いの聴いていま喜んでいるのは俺達くらいだよなぁ?と笑い合ったり。
しかし、そうでもなかった様子でした。更に五年程経ってからインターネットが普及しだすと全国にはSPECTRUMのファンが多いこと多いこと。
その後にはトリビュートバンドのLiveが開催されていることを知り、幾度も観に行ったり。プロの方もアマチュアの方もとにかく上手で。
Liveの会場に訪れると、ほとんどは自分より年上の方ばかりが集まっていたものの、中にはまだ二十代らしき若者も。いったい、どうやって知ったのだか。

始まったばかりの令和。SPECTRUMがまたヒットしてくれたら景気も良くなるのではないか?と夢想する自分です。
そして、何よりもオリジナルメンバーが存命中に演奏をまた再会してほしく。

Little Melonae

高校生時代に入手した「1958 Miles」というアルバムが自分は大好きでした。印象的なクリーンな曲が続くアルバムです。
しかし、ラストの一曲「Little Melonae:リトルメロネー」が全く異質の存在でした。曲調的にはセロニアス・モンク風というか、かなりヘンテコな曲で自分はモンクの作品だと勝手に誤解していたくらいで。実際、発売当初は別レーベルの録音に含まれていた様子です。
しかし、この一曲もインパクトあって一度聴いたら忘れられないです。うろ覚えで自分が演奏しても、たぶん何処かの音を聴きやすいように取り違えてしまうでしょうし、譜面は必須だろうなぁと。

数年前に何となく思い出して「Little Melonae」を検索したところ、多くの日本人の耳に残っていた様子で、この曲にまつわる記事も多く。
昨夜久し振りに検索したところ、作曲者はレフトアローンでも有名なJackie McLeanさんだったらしく、Melonaeはその娘さんだったとか。
娘さんの名前を使うなら、もっと美しい曲に採用すべきなのになぁとも勝手に思ったりです。どんな娘さんなのか存じませんが「チコちゃんに叱られる!」に登場するチコちゃんみたいな雰囲気に似合いそうな曲というか。

「1958 Miles」のレビューの中には「これだけ美しい曲が並んでいるのに、ラストにこんなヘンテコな一曲を入れられたので減点1」みたいなのもありました。その気持ちは自分もよく分かるのですが、ちょっと可笑しかったです。
そんな「醜いアヒルの子」のような「Little Melonae」自分はけっこう好きだったりです。

クロスオーバー

クロスオーバーとフュージョンの違いは未だに謎ですが、どちらも好きなジャンルです。
その辺に目覚めたアルバムはHerb AlpertのRiseでした。
当時はMazdaのRX7のCMソングにも使われたり、アバンギャルドでエキゾチックな音で。
埼玉の中学生時代に先輩から借りたカセットで初めて聴いたその音はもの凄くクリアで。Wikiで最近検索したところ、A&Mレーベルで初のデジタル録音だったらしき記述も。

Rise以前の曲調はメキシカンな雰囲気を前提にしていて、突然変異的なRiseとも思っていましたが、いま聴いてみるとメキシカンさはやはり残っていたんだなぁと。
それまでのビター・スイート・サンバとかティファナ・タクシーとか、一度聴いたら忘れられないフレーズというか独自性というか。

アルバムの一曲目は1980。モスクワオリンピックが副題だったのですが、当時は東西冷戦の真っただ中で西側陣営はボイコットとなり、日の目を見る機会が一気に減った秀作だと思っています。
あとはRotationでしょうか。この曲のエキゾチックさも光っています。
そして、このアルバムに登場したAndy Armerさんが何者なのか昨年の大晦日に検索したところ、コツコツ頑張られている様子でした。

ここ数日、下町暮らしの頃のお祭りが気になりFacebookを覗いたりでした。当時お世話になっていた方にドアホなコメントを残したところ、以前から気になっていた方からもコメントを頂けて。
80~90年代の日本のフュージョン界をリードしたバンドのドラマーだった方なのですが、世間話が弾んでしまいフォロワー同士になれてしまいました。
しかし、メンバー入れ替え後のアルバムは一枚も持っていなく、恐縮中です。

Venovaの練習

Venovaを入手して二日目、昨夜は布団の中で上達方法に繋がりそうなサイトを色々と閲覧していました。
マウスピースを浅く「くわえる」と良いとの意見が特に目に付き、本日はソレも試してみたのですが、自分には合わない様でした。
自宅マンションの寝室で練習しているのが良くないのかも知れません。音を少しでも小さくしようと無理な力が入っているのかもで。
しかし、河川敷で練習するにはまだ時期尚早な感です。あまりにも酷い音で、クラリネットとかのリード奏者の下手な音そのものでして。音程は安定していないし、響きも怪しく。
恥かしい音そのものです。

15年ほど前に高島平方面で暮らしていた頃、当時初めて手にしたアルトサックスは、その辺かなり楽だった記憶です。音の出し方さえ掴めれば知っているフレーズを幾らでも吹けたので。
下倉楽器さんが販売していた台湾製のマルカートというブランドの安価な楽器でしたが、基本はしっかりしていた様子です。
荒川河川敷での練習も楽しかったです。覚えていたフレーズを適当に吹いていただけでしたが、一度だけ人に吹き方を教えてあげたことがありました。

いつもの様に河川敷で練習し始めて一時間くらい経った頃、そろそろ引き上げようとしていたところ、アメリカンのバイクを降りてサックスのケースを抱えた男性が駆け寄ってきました。「教えてください」と。
ケースを見ただけで、立派な楽器だと分かりました。セルマー製です。
「自分は我流で覚えたので、そんなのでも大丈夫ですか?」と伝えたところ、問題無いとのことで。

同世代と思われる男性は高価な楽器を入手したものの、音の出し方も分からないまま数年経ってしまったそうです。
先ずは同じように構えてもらって、音の出し方から。それまでは息の吹込み量が足りなかった様子でしたが、直ぐに音は出るようになりました。
次は、鳴った音が大き過ぎたので、ゆっくり力を抜いてもらって、何処まで力を抜いたら音が出なくなるか試してもらい。
更に、同じ指の動きを真似して頂いて、音階の練習。
一時間も経たずに、一オクターブは吹けるようになっていました。簡単な曲も一緒に吹いたりしました。

乗っていたバイクも本格的でしたし、楽器も本格的で、拘りのある方だったようです。
「ここまで吹けたら、後は一人で練習できますよ」と、お別れ。
その後どうされたか分かりませんが、最初はやはり演奏し慣れた人に教わるのが良いよなぁと。

今回のVenovaも、同じように最初はともかく音を出して、次に力を抜いて響きの良い辺りを探って。どの音階でも安定した音を出せるようにの手順で考えています。
どんな楽器でも、演奏が下手だなと思える人の何割かは力が入り過ぎていて。それでは直ぐに疲れてしまうのが目に見えていて。過去に自分が経験したトランペットも我流で、正しくこの悪い癖が抜けないままでした。(マウスピースを強く当ててしまう癖で、唇が短時間で痛さに耐えられなくなり)
一度ついてしまった癖を治すのは、楽器の初心者より苦労が多いとも思っています。

追記:
試しに河川敷にて。

Venovaを入手


どうにも気になる楽器だったもので、昨夜ポチってしまいました。
今時、一万円未満で充分に頑張っている楽器だと思います。それも世界のYAMAHA製で。

しかし、これが手強い。
過去にアルトサックスを少しは演っていたので、音階ぐらいは楽に出せるだろうとナメていました。
相当力んで吹いて音は鳴ったものの、かなりのカスレ音。かつ安定せず。ドシラソファ辺りはそれでも音階らしきを出せても、如何にもど素人の下手なリード吹き的な音。
音程もかなりブレ気味。
何だこれは。

力んでやっと出る音はけっこうな音量で、せっかく出た音を少しずつ小さくしようにも突然プスッと音は途切れて。
リード楽器が全く初めての方は、けっこう辛いかも知れません。
また、自分のような集合住宅の住民は練習する時間を選ばないと苦情になりかねない音量です。
綴りたいことは山ほどあるのですが、とりあえず夕飯の準備を。
明日は江戸川の河川敷で練習したいのですが、ここまで不安定な音ですと、かなり恥ずかしく。アルトサックスの頃は最初からある程度吹けたので、そんな心配は無かったのですけれど。