ボビー・コールドウェルさん

しばらく前にボビー・コールドウェルさんが亡くなられたとの訃報がありました。
自分も一枚だけベスト盤を所有していた記憶なのですが、ターンテーブルに乗せる機会は少なかったです。
昔は煙草のCMでよく流れていましたし、ちょっとお洒落なバーとかでも採用されがちなBGMでした。

しかし、語れる程の話題もこの方には無く。あの曲が流れていた場所を少し思い出せるくらいです。
思い返してみると、当時は煙草のCMが多かったなぁと。現在はその辺も規制されているのでしょうか?
F1レースのスポンサー広告とかパッケージデザインも、何だかよく判らないくらい制限が入っていますよネ。マルボロなどは顕著に。

AORのお手本の様な曲作り、エレピの冷えた音とちょっとウォームなボーカルの組合せが定番だったなぁと。
それくらいしか綴れない記事、敢えて公開する必要があったのかちと謎です。
まぁたまには手短な文章ということで。

Wayne Shorter

数日前のこと、Jazzサックス奏者のWayne Shorterさんが他界されたとの一報が。
Milesバンド時代で安定したサックスを奏でる印象が強いのですが、やはりあのバンドではMilesが主役で。
そして、Weather Reportで本領発揮なイメージでした。特にJacoが加入していた頃の演奏がバンド全体として大好きで。

ジブラルタルのLive映像、シビレルものがあります。
特にこういったエキゾチックな楽曲で、Shorterさんは頭角を発揮する感です。
ジブラルタルは自分もいつか行ってみたい土地でもありました。
ヨーロッパとアフリカを跨ぐ海峡、存在そのものがエキゾチックです。

そして、Steely Danでの演奏。
アルバムAjaのメイキングビデオで、本人も回想録を語っています。

この映像は英語なので、自分も全部は聴き取れていないのですが、以前に日本語の字幕付きを観たうろ覚えでは、当初このバンドに興味無かったらしく。
Steely Danの演奏を聴いてみたところ、参加しても構わないかな?と。
タイトル曲では存在感のあるソロを披露しています。このソロ無しに成り立たぬ一曲にも思えます。
また、無口な印象だったのですが、Milesのしわがれ声の物真似までやったりで、もしかしたらトークも上手だったのかも知れません。

あと、Weather ReportではLiveでもアルバムと変らない演奏方針だったと何かで読んでいまして。
あれだけ勝手好き放題な演奏にも思われるRumba Mamaが、アルバムと同じ展開なのがまた凄く。
ひょっとしたら、アルバム収録されたのはこのLiveを編集したものなのかな?
ずっと謎でして。
途中で楽しそうな振舞いのJacoの映像がチラリと映っています。この頃は健康的だったんだなぁと。
まだまだ若く才能に溢れた全盛期のJacoは天才故かぶっ壊れてしまい。それに比べるとShorterは大往生したと思います。

話がちょっと逸れます。
フュージョン路線なスタイルは中学生くらいの頃から耳にしていました。
吹奏楽部で知ったHerb alpertとかも好きでしたし、兄が聴いていたカシオペアも好きで。
耳障りの良さとか転調とかテンションコードとか、都会風な響きというか。
ただ、何度も聴いていると何故か何処かの時点で飽きが。
解釈しやすいからなのか。心地良さというのは、そもそも短時間に限るのだか。
ただ、たまに聴くと「やっぱりいいなぁ」とも思えたりで。

その点、Weather Reportは取っつき難い楽曲が多く。
癖の強めなエスニック料理に近く。和食もその一種なのかもで。
しかし、これが噛めば噛むほど味が出て。
それがジャズとも思えたりです。

見逃していた番組

昨日の深夜のこと、見逃していた番組の再放送が。
SNSでもちょっと話題になっていた高橋幸宏さんのドキュメント的な番組でした。

Youtubeでも一部観ていたサディスティックミカバンドの映像はやはり興味深かったです。
バンドメンバーの皆さんがともかく若くて。
映像上で一番面白かったのが高中正義さんでした。何故か植木屋の様な半纏を纏っていて。

高中正義さんはその後のソロ活動で一世風靡していたものの、この当時から抜群の演奏能力で。
しかし、如何にも東洋人風な顔立ち。香港映画「ミスター・ブー」に登場しそうでもあり。
高中さんのProfileを以前に観たところ、実際に中国系の血が混じっているそうで。
本人も不細工なのを自認していたのは何かのトーク番組で語っていました。
なので、三枚目役に徹していたのかなぁとも。
逆に歳を重ねてからの高中さんはカッコ良く思えています。

プロデビューを目指していた音楽仲間の一人に自分も誘われたことがありました。
大学卒業が近かった頃の話なのですが、メンバーのキーボーディストの腕が足らなかったそうで。
出来ればクラシックを経験している人材が欲しかったそうです。
ただ、もう一つ条件があり。
見た目のカッコ良さも必要だったそうで。
自分はギリギリのラインらしく。
全く失礼な話なのですが、当時もバンドメンバーというのは見た目が重要だったらしく。
だいたい、演奏の録画など弾いてるフリで構わなかったらしく。
ただ、自分は就職先が既に内定していましたし、そんな博打の様な話には乗れませんでした。

誘ってくれた友人は私生活が滅茶苦茶でした。
十歳年上の女性の紐の様な生活で、彼女はあまりのストレスで視力を一時期失ってしまい。
友人はその後に幾度が結婚と離婚を繰り返していました。
特にお酒が入ると壊れてしまい、それにまつわるトラブルも多く。
最終的には居酒屋のガラスを割ってしまい、大切な指に大きな後遺症が残ってしまい。
もう楽器は諦めるしか無くなり、大人の玩具を販売するアルバイトで生計を繋ぐ日々に。
しかし、パッケージデザインの腕を買われて、その後は大儲け。
現在は独立して社長をしているそうです。
奴が言うには「この業界は稼げるぞ。アルバイトでもボロモウケだ」でした。
世間の目さえ気にしなければ、かなり儲かるそうです。

古代のポンペイ遺跡にも性風俗産業はしっかり残っており、その業界は東西を問わず現代でも生き残っています。
ある面、最強の業界なのかも知れません。
まぁ人類が滅びない限り、人の三大欲というのは商売になるのでしょう。

話を戻さねば。
そんな訳で、ルックスが売りにならないのに人気のあるミュージシャンというのは本来の実力を持っている傾向にも思えます。
個人的には山下達郎さんもその一人かなぁと。

70年代に尖っていたミュージシャンは横の繋がりも面白そうでした。
自分はピーター・バラカンさんのDJが好きで、いまでも週末にラジオ番組を楽しんでいます。
バラカンさんの日本語は日本人以上に丁寧なのですが、稀に怒った時でも丁寧な日本語で。
YMOの世界デビューについてもバラカンさんの尽力があった上での成功だったと思います。
高橋幸宏さんのボーカルも英語の歌詞についても、バラカンさんから何度も厳しい指導を受けていたそうです。
また、バラカンさんは大瀧詠一の古い楽曲が個人的に大好きらしく、時々妙な曲を流してくれたり。
大瀧詠一や山下達郎、坂本龍一、YMO、その辺は全部繋がっている様子です。
また、最近他界したジェフ・ベックについてもバラカンさんは昔から一押しされていた記憶です。
関りのあった二人が立て続けに他界し、バラカンさんも辛いだろうなぁと。

既に話題は取っ散らかっています。
YMO関連ではサポートメンバーだった矢野顕子さんも強烈な存在でした。
この女性の感性がまたSNSで鋭いのですが、演奏も上手すぎる女性でして。
矢野さん曰く「最近のミュージシャンは技量が足りない」的な意見が記憶に残り。演奏レベルが納得出来ないそうで。
矢野さんからしたら、そうなのかも知れません。ともかく横の繋がりのミュージシャンの技量が素晴らし過ぎて。
矢野さんは幼少期にクラシックピアノを習っていて、その先生が相当スパルタンだったらしく。
ミスタッチは絶対に許さないので、鍵盤の隙間にはカミソリを立てていたとの逸話も。

そんなスポコンというか巨人の星みたいな幼少期、ほんまかいな?なのですが、実話らしく。
鍵盤のミスタッチは自分もお得意でして。
しかし、そこまで意識しなければ練習をしなければ、あのレベルには到達出来ないのかもで。
ただ、矢野さんの演奏自体はとても優雅で、そんな細々とした技術を意識させない辺りがまた素晴らしく。
なのに、矢野さんのアルバムも幸宏さんのアルバムも自分は一枚も所有しておらず。

YMOの2ndだけは手元に。
久し振りに聴いているところです。

コンビニのBGM

コンビニで流れるBGMに時々耳がダンボになり。
こんなマイナーな曲、店員さんもお客さんも知っている人は居るのかなぁ?と。
例えば、EW&Fの隠れた名曲とか、Wingsの忘れ去られた名曲とかがセブンイレブンで流れがちで。
対して、イオン系の小さなスーパー「まいばすけっと」では基本的に4Beatが流れているのですが、60年代前後の葬り去られた曲がBGMになりがちで。

個人的に面白いのは「まいばすけっと」で流れる4Beatは有名な演奏にかなり忠実で。
恐らくDTMの打込み系だと思うのですが、ツボをしっかり押さえている音で。
外食店でもそうなのですが、4Beatが流れているだけでちょっと高級な雰囲気になったりという現象はあるそうです。
その雰囲気は美味しさにも繋がるそうで。

セブンイレブンで流れるBGMもDTMの打込みだと思うのですすが、詰めが甘い感です。
そこのコードの取り方は違うだろうとか、一番大事なトリックに引っ掛かっているなぁとか。
全く味わい深くなく。

しかし、これをそれなりに心地良いエレベーターミュージックと考えたら、これも有りなんだろうなぁと。
ともかく、音に囚われる一瞬も無いのでしょうし。

90年代の初頭にセキュリティ企業の現場で緊急対処員をしていた自分、深夜のカーラジオでBGMに選局していたのはFENでした。
リアルな合衆国のヒット曲も聴けましたし、忘れ去られた古い曲も流れていて。
特にスティーリー・ダンとかマイルスの曲が流れ出すと、心ウキウキで。
本来、そんなムードの曲では無いものの「いまこれを聴いているリスナーで、この曲を知っている変態はどれだけいるんだ?」と。
あまりにもマイナーな音の中で、レアな共感でした。同行していたOJTの先輩は「これの何が楽しいんだ?」と。
自分としては、ブルーワーカーしか起きていない時間帯にこの曲を選んでくれた感謝というか、アメグラでDJの放送ブースに尋ねたくなるほど繋がっていた何かがあって。

某国営放送で昔観た大昔のドキュメント映像にハッとしたりでした。
昭和の初期だったかの白黒映像だったのですが、小さな子供達が音楽に合わせてお遊戯をしていて。
服装はちょっとバレイの入った白い全身タイツ。しかし、その映像を知った欧米人には全く間違った解釈だったそうです。
滑稽というか。パーッと開く腕はどうにも盆踊りの延長線上で。

日本の舞踊とも西洋の舞踊とも繋がらない、ヘンテコな何か。
当時の日本は古典的な日本を否定していたのか、取って付けた様な西洋風を国民に広めていた様子でもあり。
日本の舞踊も西洋の舞踊もハッと思える瞬間があるのですが、これは間違った悪いとこ取りでしかないなぁと。
「巨人の星」でグレた星飛雄馬が流行のディスコで踊ったところ、まるで盆踊りだった場面に近くもあり。

たぶん、みんな寝ているだろうとか、誰も知らないだろうとかいった場面でのマイナーな出逢いは素敵だと思います。
俺は知ってるぜって。

昭和の幸薄い唄とか

昭和のシティーポップスがリバイバルしているそうです。
歌詞もメロディもアレンジも古臭さを感じず、今更ながらも世界で発掘されて良かったなぁと思いつつです。
しかし、これは時間と共に忘れられてしまいそうだよなぁと思える場末感な曲も自分は好きだったりです。
むしろ、歌詞については日本文学に通じるインパクトがあって。

Twitterの方に何となく綴った三曲なのですが、今聴いてもしんみり来るなぁと。
ただ、現代ですとこの立場の女性はかなり少ないのかも知れず。
「男はつらいよ」に登場する訳ありなマドンナがこんな雰囲気だったような。
リリーさんなんて、そのままだよなぁと。

自分が幼少期の頃の母は、その世界の人でもあったので、他人事では無い感でもありまして。
バブルの頃に上司に連れられて女性が接待してくれるお店も経験したのですが、どうしてこの仕事をしているの?とか、家族は元気にしているの?とか、全く失礼な会話ばかりしていた記憶です。
フィリピンからやってきた少し年上の女性は、弟達の学費を稼ぐ為に日本に来たそうで。
自分は夜間大学の貧乏学生だったので、そんな話を聴いてもチップさえ出せなかったのですが。
昔の母も生活費に困ったときは子供の話もしていたらしく。
しかし、どうにも情が移ってしまうので、そういったお店に自分から行く機会はずっとありません。

ただ、一度くらいはキャバレーに行ってみたい思いもあります。
本来のキャバレーはエンターテイメントな空間だそうで。女性と一緒に伺っても歌やショーを楽しめたりするそうで。
それがどんなモノなのか、実体験が無く。
勿論、お金に余裕が出来てからですが。

しっこもーら♪

小学生の頃に聴いたあのメロディが時々脳内ソング。
あの番組の場面を思い出すと、笑いが収まらず、下手に思い出すべきではなく。

ドッキリ系の番組でした。CMソングの収録場面、スタジオで女性ボーカルが騙されるストーリーなのですが、そこに登場する歌詞が絶妙で。

動画が残っていないか検索したものの見当たらず。確かに昔あった話なのですが。
そんなTweetを残したところ、友人から連絡が。
Youtubeにちゃんと残っていたそうで。

コレです。これこれ。
数十年ぶりに拝ませて頂きました。
涙混じりの笑いを誘ってしまいました。
そして、やはり下手なタイミングで思い出してはいけない感。

しかし、バックバンドのソウルフルな演奏は予想外にハイクオリティ。
かなり本気な準備があったんだなぁと。
そんな部分も感動しました。

おー しっこもーらー しーたっ!

I Love New York

以前にも似たような記事を綴ったのですが、Youtubeで公開作品が増えてきたので、古いのも含めてI Love New York。
CASIOPEAの中でも一番好きな曲、オリジナルはSteve Karmenさんです。
New Yorkというかマンハッタン、生きているうちにもう一度行ってみたいものの、日本円が弱過ぎたり海外の物価が高過ぎたり。
ここまで差が付く前に一度は行けて良かったです。

【CASIOPEA】
JALのCMで聴き惚れたボコーダー。

【Metropolis】
70年代によく流れていました。

【Steve Karmen】
オリジナルがこれなのかな。

【Broadway (1/5)】

【Broadway (2/5)】

【Broadway (3/5)】

【Broadway (4/5)】

【Broadway (5/5)】

うろ覚えなのでソースも無く、記憶違いかも知れませんが。
70年代のマンハッタンは荒廃して治安も最悪に近い犯罪都市。そこで明るい観光地にしようと行政とアーティストたちが立ち上がったI Love New Yorkキャンペーンだったそうです。
その一環であの有名なロゴが誕生したり、この曲も誕生したり。
オリジナルの曲は77年に書かれたそうで、CASIOPEAのあの作品がJALのCMに使われたのはその二年後。
オリジナルはマーチに近いダボダボ感があるものの、CASIOPEAの一曲は偉く洗練されていた感です。
当時の楽器屋さんでボコーダーが試奏出来たら、誰もがあのフレーズを試してしまいがちだったかと。

自分が訪れた1999年初旬のマンハッタンは、路地裏も含めて綺麗な街並みでした。
アムステルダムもパリもバンコクもそうなのですが、一歩細い道に入ると歩道はゴミだらけだったり異臭が酷かったり。
その辺、日本の都市は何処も小綺麗なもので。
まぁマンハッタンの場合は清掃局が頑張っているのでしょうし、日本の都市の場合はその地域に暮らす人や働く人がコツコツ頑張っていそうです。

以前に世界中の人が集う写真投稿サイトで何の気なしに投稿した地元の路地裏な一枚に、意外なコメントを頂けたり。
インドで暮らす綺麗な若い女性からのコメントだったのですが「道路がとても綺麗」との指摘で。
自分からしたら当たり前の風景というか日常の一場面でした。彼女の投稿していた地元の写真はカオスに近い路上が何枚か。
やはり、日本人はちょっと特殊なのかも知れません。